【八千代市】神楽と餅まきで新年を祝う「七百餘所神社」の祈年祭、迫力の「湯立て神事」

2025年1月15日、村上の七百餘所神社にて、祈年祭が執り行われました。この日は、境内にある神楽殿で村上神楽保存会の方々による神楽も披露されました。

七百餘所神社祈年祭

「村上のお神楽」として知られる七百餘所神社の神楽は、江戸時代初期から続く歴史ある神事芸能です。神様への感謝や地域の繁栄を祈願するもので、村上神楽保存会の方々によって大切に継承されてきました。いただいた資料によると、出雲地方に伝わる神楽の流れをくむもので、恵比寿やアメノウズメなどの神々が登場する演目が特徴とのこと。

七百餘所神社祈年祭

村上の神楽で舞われる舞は、古くは12座あったとされていますが、現在は9座が舞われています。こちらは「座清め」の座。(ここで使われる「座」は、演劇でいう1幕2幕のような「場面」のこと)火を扱う神様(火吹男)が神楽の場所を清め、道案内の神様である猿田彦命が神様をお迎えします。猿田彦命は、勇ましい神様で、悪いものを追い払う力を持っています。

七百餘所神社祈年祭

こちらは「湯巫女(ゆみこ)の舞」の座。天岩戸の前で行われた神様を喜ばせる儀式を参考に、この後に執り行われる湯立て神事を再現しています。

七百餘所神社祈年祭

こちらは「恵比寿」の座。豊穣の神様である恵美須様が、釣り竿でおかめさんを釣る様子を表現しています。これは、江戸時代に七福神が広く信仰されるようになった影響で生まれた踊り方だと考えられています。

七百餘所神社祈年祭

最後は「甕乾(みかぼし)」の座。火を扱う神様(火吹男)が、お供え物のお餅を発見してとても喜んでいますが、山の神様が現れ、お供え物を神様へ正しく捧げるよう注意します。そして、神楽の最後には、山の神様が他の神々を連れて、神々が住む山へ帰っていく様子が表現されています。

七百餘所神社祈年祭

9座の神楽舞が終了すると、湯立て神事が始まります。この神事は神様との繋がりを深め、一年の無病息災を祈る大切な儀式。大きな釜に火が焚かれ、湯が沸き立ち、宮司が祝詞を奏上します。

七百餘所神社祈年祭

祝詞を奏上する宮司の姿は、神々しく厳粛で、神秘的な雰囲気に包まれていました。この日は先代宮司の最後のご奉仕。300年続く伝統神事を後世に伝えるため、新任の佐藤宮司にその所作を丁寧に示されました。

七百餘所神社祈年祭

米と塩を混ぜ、秘文字を描き、釜の中に投げ入れます。先代宮司の姿を目に焼き付けた佐藤宮司は「14代の重責を継ぎ、27社の宮司を兼務することの重みを日々感じています。各地域の氏子の方々は、神社の活性化に尽力されており、私もその想いを継ぎ、地域の伝統を守りながら、若い世代に神社への関心を深めてもらえるよう努めてまいります」と語ります。

七百餘所神社祈年祭

この煮えたぎる釜の湯が、参加者全員に熊笹の幣で勢いよく振り浴びせられます。

七百餘所神社祈年祭

残った笹の葉は来場者の争奪戦。筆者も1本の笹の葉をいただくことができました。隣の人とこの笹の葉で湯を互いに掛け合い、無病息災を祈願。新年を迎えるにあたり、心身を清め、新しい一年を清々しくスタートできそうです。

七百餘所神社祈年祭

その後は、もう一つのクライマックス、餅まきです!飛んでくるお餅が怖くてなかなか手を伸ばせませんが、慣れた来場者は手に大きな袋を携えて参加。ご近所の皆さんは年明けのお楽しみにしているようでした。

七百餘所神社祈年祭

祈念祭は、地域の人々が集い新しい年を祝うとともに、古くから伝わる伝統を守り続ける大切な行事でもありました。神聖な雰囲気の中、参加者全員が一体となり、新しい年への希望を祈る1日。毎年1月15日に開催されています。

七百餘所神社」はこちら。

うえこみ

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