【習志野市】「浮かれた気分」が招く悲劇に備え、消防&警察が合同群衆事故対応訓練を実施

11月に入り、習志野市では市民まつり「習志野きらっと」が終わり、これから年末にかけて商業施設やイベント会場が賑わいを見せる行楽シーズンを迎えます。こうした人の集中と高揚した気分が、一転して大惨事につながる危険性を踏まえ、習志野市では市民の安全を最優先とする取り組みが進められています。

習志野市消防本部と習志野警察署は、合同で「群衆事故対応訓練」を2025年10月9日に実施しました。これは、両組織が市民の安全確保という共通の目的のために継続的に連携を強化する、重要な訓練で今年で2回目となります。

習志野市消防本部によると訓練の背景には、2001年に発生した明石花火大会歩道橋事故や、2022年に韓国で発生した事故の痛ましい教訓があるとのこと。これらの事例が示すように、事故を未然に防ぐため、そして万が一発生した場合に被害を最小限に食い止めるために、普段から連携のない組織間での共同訓練は、自治体の危機管理能力を示す重要な指標となります。

今回の訓練は、市民の利用が多い「京成津田沼駅南口階段に群集が殺到し、けが人が複数いる」という、具体的な状況を想定して実施されました。

初動対応(警察):通報を受け急行した警察官は、まず現場の混乱を食い止める群集の整理・誘導に専念。

 

この統制行動により、初めて事故状況が明らかになります。

専門対応(消防):警察による現場確保・情報開示の後、消防隊員が進入。

救護活動を開始し、負傷者に対して緊急度に応じたトリアージを実施します。

共同搬送:トリアージ後、警察官と消防隊員が協力し、迅速に傷病者を搬送。それぞれの役割分担を明確にすることで、事故発生時のタイムラグを極力排除する動きが確認されました。

即時改善:訓練終了後にその場で問題点を共有し、そしてもう一度、同じ想定で実施されました。

この反復訓練は、両組織にとって動きやすい指揮系統や、相互の専門知識の共有を促進する上で極めて有効です。

大規模な事故が発生した際、救助、救護、現場統制の各分野で、警察と消防が冷静に、そして迅速に役割を遂行できるかどうかが、市民の命運を分けます。

継続的な合同訓練により、習志野市の防災・危機管理体制が確実に強化されています。わたしたち市民ひとりひとりも人混みへ出かける際には、慌てず、周囲への注意を払い冷静に行動し、自身の安全確保に努めましょう!

「習志野市消防本部」はこちら。

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