【習志野市】「高速道路で事故が起きたら?!」習志野市消防本部とNEXCO東日本の合同訓練が開催されました!
2024年11月6日(水)、習志野市消防本部とNEXCO東日本の合同訓練が初めて開催されました。この訓練は、高速道路上での事故災害が発生した想定で、この日は2つの場面の想定訓練です。
習志野市消防本部は9月にも群集事故対応訓練を開催しており、習志野市民の安心・安全の為に意識高く講習を開催しています。
【習志野市】 市民の安全を守るための準備!「きらっと習志野2024」に備えた初の消防・警察合同群集事故対応訓練が開催
第一想定「急病による救急出動」
- 目的:安全管理を行いながら傷病者を救急車へ収容し、現場離脱を行うこと。
- 傷病者詳細:30代男性 意識0 歩行可能 既往現病無し
- 主訴:嘔気 ふらつき
- 徹夜でゲームして寝不足、食事は昨日の昼食が最後、その後はエナジードリンクのみ、運転中に気分が悪くなり路肩に停車し救急要請
この想定では、先に救急隊が現場へ到着。高速道路上では、後方からどんどん車両が走り抜けていきます。救急隊員は事故車両及び運転手の状況を確認する為に、安全確保しながら車両へ向かい、NEXCO東日本に通行止めの要請をかけます。
要請を受けたNEXCO東日本の交通管理隊は、「交通管理作業要領」(NEXCO)に基づき、車線数、路線線形、支障要因/事象など状況に即した設置方法を瞬時に判断し、救急隊の対応/作業に必要なスペース確保のための応急規制を短時間で実施せねばなりません。
交通規制をかけている間に、救急隊員は運転手の救出及び救急車への収容の準備を進めます。
「予告用矢印板(黄色に赤矢印のもの)」や発煙筒などを路上に設置する交通管理隊員。その作業員及び現場の安全確保のために監視員がオレンジ色の旗を降り、後方から走行してくる車両を監視します。
運転手は無事救助され、救急車へと運び込まれました。
高速道路での活動は危険を伴う為、消防車両も出動しました。
第二想定「マイクロバス×乗用車接触事故」
- 車両状態:車両前方は大破 挟まれ無し オイル漏れ無し エアバッグ作動
- 乗用車運転手:30代男性 歩行不能 既往現病無し
- 主訴:嘔気 ふらつき 両下肢の痛み
- 徹夜でゲームしていて寝不足 食事は昨日の昼食が最後 その後はエナジードリンクのみ 運転中に気分が悪くなり気づいたらマイクロバスに衝突していた
この想定では車両の衝突事故が発生しています。現場には先に交通管理隊が現場に到着しており、救急隊は後からの到着。
支障要因となっている箇所を起点に、どこに交通管理隊の車両(巡回車)を停車し、発煙筒や矢印板を置くか要領が決められているので、迅速にそれに沿った状況をつくりあげなければなりません。
その様子を、細かくチェックするNEXCO東日本の指導役。訓練ですので振り返りが大切。この後に講評の時間が設けられています。
救急隊が到着し、車内の運転手の状況を確認します。運転手の状況によっては気道の確保などの処置も実施。
現場に到着した指揮隊は、すぐさま指揮本部を立ち上げます。
先に到着していた交通管理隊と消防本部の綿密な情報交換が行われます。時間が無い中でどれだけ正確に情報を共有できるかも重要なポイントです。
救助隊が運転手をストレッチャーに乗せるべく、救助にあたります。幸い、挟まれ等はありませんでした。
無事救出され、救急隊員によって救急車へ。
講評の時間では、今回は高速道路という想定ではあるものの、やはり一般道の感覚で対応している箇所も見受けられた為、走行車線側のドアを使用しない等の事故車両の取り扱い、また、傷病者用のストレッチャーや資機材を安全かつ効率的に置くことを改めて確認。
現場では消防隊員と交通管理隊員の互いの声かけ、情報共有がとても大切です。「事故が発生した際、NEXCOと消防では役割や活動の違いはあるものの、起こった事故に対して安全かつ迅速に対応し、二次災害の防止に努める目的は同じ。今後の現場活動に生かしていきたい」
と双方で振り返り、訓練を終了しました。今回参加した消防隊員の中には会場となった中央消防署のみならず、市内の他の消防署や出張所から参加している隊員も。それぞれこの訓練で学んだことを持ち帰り共有し、習志野市の消防としての底上げにつながるといいですね。
終了後、参加消防隊員からの要望でNEXCO東日本の隊員に、状況に応じた旗の振り方や笛を使用した警告方法を展示してもらうなど、この訓練を最大限に有効にしようという強い思いを感じました。
これから迎える年末年始、気忙しい季節になります。訓練内容のような状況が発生しないよう、まずはわたし達が気をつけましょう!
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